先日、大英博物館の近くで撮影をしていたのですが、その時に「カメラ・カフェ」という名のカフェ? を偶然発見しました。名前が名前だけに、職業柄とても気になったのですが、その日は撮影中であったこともあり、中に入ることは断念。改めて後日に、そのカメラ・カフェに行ってきました。今回はそのカメラ・カフェのご紹介です。

このカメラ・カフェのユニークな点は、その名前からも連想できる通り、カメラショップがカフェの中にあること。カフェの扉を開けると、すぐにカメラショップのカウンターとカメラやレンズの入ったキャビネットが目に飛び込んできます。普通のカフェを想像して入ってきたお客さんはちょっとびっくりするかも。

カフェスペースはカメラショップの奥側にあり、そこではコーヒーや紅茶、フルーツジュースをはじめとした飲物とパニーニや自家製スープなどの軽食を楽しむことができます。本格的なカフェです。

店内の雰囲気は、カメラショップとカフェがとても自然に融合していて、違和感はありません。逆に、カメラ用品のディスプレイがアンティーク調の素敵な感じを演出していて、居心地のよい空間となっています。

オーナーのエイドリアンさんにお話を伺ったところ、1999年にこの場所にカフェをオープンしたそうです。当初は、カフェの中にカメラショップはなく、カメラ・カフェという名前でもありませんでした。

振り返ってみると、その当時は立ち上げ時期だったということもあり、顧客数も売上もそれほど上がらず、経営的に非情に厳しい状況であったそう。そのような状況の中、エイドリアンさんの兄弟のパトリックさんが、カフェの一部で、自分の中古カメラのコレクションを販売しはじめました。最初は実験的だったのですが、この中古カメラ販売が次第に評判を呼び、ビジネスとしてもうまく軌道にのるようになりました。

それに伴い、カフェを訪れる顧客の数も増え、カフェの経営も以前よりも安定するようになったそうです。そして、そのような流れの中、2003年にカフェの名前を変更し、「カメラ・カフェ」が誕生しました。

「このようなコンセプトのカフェは、自分たちが知る限り、ここ以外にはないのではないでしょうか」とエイドリアンさん。カメラ・カフェには、常連さんから世界各国からの観光客まで、様々な顧客が訪れるそうです。普通にカフェを利用する方々はもちろんのこと、カメラやレンズの購入をじっくりと検討しながらお茶や談笑を楽しんでいる方々もいるそうです。

場所は、大英博物館から歩いて数分のとても便利なところにあります。ロンドンにいらした際には、是非、カメラ・カフェに訪れてみてはいかがでしょう。カメラや写真好きな方にとっては、ユニークで興味深い場所ではないかと思います。


Camera Café
44 Museum Street
London WC1A 1LY
Tel. +44 (0)20 7242 8681
http://cameracafe.co.uk/

営業時間
月〜金:11時〜19時
土:12時〜19時
日:休み


カメラショップの方々。右の方がオーナーのエイドリアンさん。


現在、カメラ・カフェでは、中古のハッセルブラッドのみを扱っている。修理業務も行なっていて、イギリスでハッセルブラッドの修理をインハウスで行なえるのはここだけだそう。


カメラショップの奥側のカフェスペース。


地下のカフェのスペース。


カフェのお姉さん。


地下にはギャラリースペースがあり、エキシビションやイベントを行なっている。


カメラ・カフェのオリジナルグッズ。マグカップの他にトートバッグやTシャツもある。