知っていましたか? ロンドンの夏は涼しいです!
実は、ロンドンは、緯度的には、日本の北海道よりも更に北に位置していて、真夏でもそれほど気温は上がらず、爽やかでとても過ごしやすいです。文字通り、クーラーが必要ない気候と言えます。
ベストシーズンは、ずばり6月〜8月。この時期には、ウィンブルドンテニスやグラストンベリー・フェスティバル(世界一の規模を誇る野外ロックフェスティバル)、ロイヤルアスコット(イギリス貴族が集うイギリス王室主催の競馬)など、様々なビッグイベントも目白押し。世界中から、たくさんの観光客がやってくるのも頷けます。加えて、夏はとても日が長く、一年で一番日の長い夏至の頃は、夜の10時頃まで外は明るいほど。

日が長くなってくると、私は一日が長くなったような錯覚に陥り、少し得をした気分になります。そして、自然と仕事帰りにパブに立ち寄る回数が増えます(笑)。夏のパブの外は、通りに人が溢れんばかりに賑わっていて、そこに紛れ込んで頂く立ち飲みビールはまさに格別。外はまだまだ明るく、 緯度の高いヨーロッパ特有の柔らかい斜光に包まれながら、ゆるやかに時間が流れていきます。

ちょっと脱線ですが、パブで注文するときには、ちょっとした決まり事があります。パブでは、カウンターで注文し、飲み物を受け取ると同時に支払いを済ませます。友人などと複数でパブに行った際には、通常、一人が全員分の飲み物を買います。そして、それを飲み終わると、次の人が全員分を買うというように繰り返していくのです。これは「ROUND(順に回る)」と言われていて、このような注文の仕方が一般的で、一杯買うごとに割り勘はしません。次回のパブでは、是非ROUNDスタイルで、ロンドン子を気取ってみてください。

夏のこの時期は、もちろん撮影にもおすすめです。気候が過ごしやすいことに加えて、やはり日が長く一日を長くとれるので、特に屋外での撮影は快適でとてもやりやすいと言えます。緑が青々としていて、自然豊かなロケーションでの撮影がよりおすすめ。時折、雨が降りますが、この時期の雨はパラパラとしたにわか雨が多く、一日中降り続くことはあまりありません。
緑豊かということで、ロンドンのおすすめ撮影ロケーションをひとつ。それは、ずばりハイド・パークとケンジントン・ガーデンです! ハイド・パークとケンジントン・ガーデンは隣接していて、どちらもロンドンの中心に位置する王立公園。広さは合わせて、約625エーカーもあり、東京の代々木公園の5倍ほどもあります。散歩をしたり、ピクニックをしたりと、市民や観光で訪れた人々の憩いの場になっています(両方の公園を合わせてハイド・パークと認識している人が多いようですが、厳密には2つの公園になります)。

私がハイド・パークとケンジントン・ガーデン(以下、ハイドパーク)を最初に訪れたのは、もう何年も前のことですが、その規模と都心にいることを忘れさせるかのような緑の豊かさに感動したのを覚えています。ロンドンの街のど真ん中に位置しているのに、 乗馬をしている人がいたり、リスやウサギが走り回っていたりで、そののどかな光景に本当にびっくりしました。池や橋、お洒落な噴水などもあって、その風景は、とても英国情緒に満ちていると思います。ロンドナーの中には、ハイド・パークをロンドンの中で一番好きな場所として上げる人が多いそうです。かくいう私もハイド・パークがロンドンで一番のお気に入りだったりします。

日本の蒸し暑い夏から抜け出し、ロンドンのホテルに泊まって涼しい夏をパブやパークでぜひ楽しんでみませんか。
夏のロンドン、おすすめです!

人々で賑わうパブ。 夏の晴れた日は、外で飲むのが人気。
▲人々で賑わうパブ。 夏の晴れた日は、外で飲むのが人気。

どこまでも続く緑いっぱいのハイドパーク。夏はピクニックが最高。
▲どこまでも続く緑いっぱいのハイドパーク。夏はピクニックが最高。

ケンジントン・ガーデン側にあるサーペンタイン・ギャラリー。主に扱っているのは、モダン・アート。とても小さな美術館だが、クオリティの高い展示が多い。公園の中にあるという素敵な立地も相まって、私のお気に入りのギャラリーのひとつ。通常、入館料は無料。
▲ケンジントン・ガーデン側にあるサーペンタイン・ギャラリー。主に扱っているのは、モダン・アート。とても小さな美術館だが、クオリティの高い展示が多い。公園の中にあるという素敵な立地も相まって、私のお気に入りのギャラリーのひとつ。通常、入館料は無料。

ハイドパークで乗馬を楽しむ人たち。こういうのが日常なんて、ちょっと羨ましい。
▲ハイドパークで乗馬を楽しむ人たち。こういうのが日常なんて、ちょっと羨ましい。