- Photographer
Munetaka Tokuyama
- 2013.10.28
コラムをまったく更新せず、「トクヤマどっかでのたれ死んだんじゃないか」と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、ところがドッコイ生きてます。
「NEWYORK REAL PHOTO LIFE」なんて調子こいたタイトルのコラムやっておりますが、最近はほとんど日本におります。「おい貴様、それじゃあ嘘つきじゃないか」と思う方もいらっしゃると思いますが、僕もそう思っているのでその考え方は間違いではないと思います。
しかし、NYでの仕事もドッコイ続けております。ここ一年実験的に日本にいながらNYの仕事を今まで通り継続出来るか? と自ら実践して来て、やっぱり出来る。そう思いました。今日はその辺について。
実は今年の始めより、日本に拠点を設けて仕事を始めました。実際、ガッツリ東京に住むのも生まれて初めて。日本の仕事を受けるのも始めてで、色々感じる事もあります。
少しさかのぼりNYで独立して色々仕事を始めた時に、かる~く自分の中に決めごとを作りました。今思うと(超どうでも良いw)と思いますが、その決めごとがなーんの実績、経験、コネ、金無い自分をNYと言う世界中から強者の集まる街で今迄生き残させた一つの理由になったと思います。
それは、NYで日本以外の案件で食える様になる迄は日本の仕事をしない。
と言う決めごとでした。そう決める迄はちょろちょろっとはやっていましたが、決めた後は日本の仕事を受けなくなりました。ま、もともと、日本で経験、人脈無いのでしばしば何処かで紹介されて連絡いただく。と言う程度しかオファーもなかったのですが。。。
何故それを決めたか?
1、NYに住みながら日本の仕事のみで生きて行くのはそれほど難しくありません。NY関連で発生する案件は結構あり、そんな活動されてる方々も実際沢山おります。それも悪くはない。しかし、日本からNY関連でこぼれてくる仕事のみでやっていても、NYでのキャリアが前進する事はまずない。
2、勿論アメリカ案件のみと決めてNYで生きて行くのは、駆け出しのペーペーだった私には至難の業です。だから他の国々に可能性を求めた。NYの書店では沢山の国々の雑誌が普通に置かれてる。と以前コラムに書きました。
しかし当時そこに日本の雑誌は置いてはいなかった。たまにDUNE、compositeは置いておりましたがそれ以外は皆無でした。なので、日本にコンタクト取るより他の国々の方が沢山の情報と気軽にコンタクト出来る環境があった。
3、なによりも日本にはいつでも帰れる。日本のパスポートがある限り、日本にはいつでも帰って日本の仕事はできる。それならばいつでも出来る道に進まず敢えて日本以外の国々から可能性を求めなければ。と思った。
いつでも帰れるからこそ、NYにいなければ行なう事が難しい物を優先して行動して行った。
そういった結果、知らず知らずに自分が海外案件のみで生きて行ける環境が出来上がった。それはNYにいる限り、最低限の事と自分にハードルを儲けた事であったのでありがたい限りである。
そこで逆に一つ気づいた事がある。色んな国々の仕事をやっておりますが、会って話す事なく仕事が進むのが当たり前でした。しかし私の経験上、日本だけは会わなければ仕事を進めるのは難しい。
時にそれはNYに日本から渡って来た人に聞くと、とってもめんどくさい。と聞きますが、私には逆でとても新鮮で楽しい事と感じます。(人に会う。)という単純な行為ですがそれが海外ではほとんどない。会う時は仕事が発生するときのみです。しかし日本では仕事発生の約束なくとも人に会って、人となりを見て、時に仕事全くしないまま友人になったり、全く関係ない無駄話して、その無駄話で気づく事も沢山ある。
それは、日本と海外の仕事の進め方の違い。と言うだけでどっちがアカン! と言うことではない。そんなことから今、日本にいながら海外案件を進めながら日本では色んな人に出会って新鮮な体験をしています。
思うのは海外で一度ベースを築いた後ならば、日本にいながら海外の仕事を続けるのは難しくない。と言う事です。
私にとって住む場所は余り問題ではない。NY! パワフル! エキサイティグ! 一生ここにいたい! ともまーったく思わないし、日本! 禅! 禅! おもてなし! ともあんまり思わない。自分がどういった形で、写真と言う仕事を自分の思う様に進めて行けるか。それだけの事です。
先日、愚息の人生初運動会。事前情報から場所取り必須と聞き突撃したものの、早過ぎて誰もおらず華麗なるフライング。愚息の出し物は0歳児クラスの為、グラウンドの真ん中でただただ遊ぶ。と言うシュールで玄人受けしそうなハイスペックな出し物のみでした。日本は今日も平和です。
別府駅にて敬愛する油屋熊八像
油屋熊八にぶら下がってるなにか。僕は彼になりたい
男は73、女はオカッパ
成人映画の看板と布団。
アダルトショップモンロー営業中。ンの点は♡
Munetaka Tokuyama - Photographer
大阪出身NY在住。
現在アメリカ、ヨーロッパ、日本、香港のレップと契約し国問わずワールドワイドに広告、雑誌中心に活動中。アメリカにて受賞歴多数。Clients_NIKE,REEBOK,CANON
etc.躍動感ある写真では多分世界中で誰にも負けませんし負けてません。
WEB : munetakatokuyama.com
BLOG: munetakatokuyama.blogspot.com
TWITTER: twitter.com/#!/munetakanyc
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