- Photographer
Munetaka Tokuyama
- 2014.01.14
明けましておめでとうございます。今年も怒られない程度にコラム更新して行ければと緩く思っています。
特にこれと言って書こうと思ってなかったんですが、さっき、PARTY 清水幹太氏のコラム「ニューヨーク突撃記」を読んで私も同じ事を感じていたのでちょっと新年挨拶代わりに更新します。
清水氏のコラムを読んで同感した事。
「日本のマーケットは、世界の中でも非常に大きいマーケット」
これは広告の世界のみでなく写真の世界でも言えるのですが、日本のマーケットの大きさは世界屈指です。これだけの案件が日本国内の為だけに作成されている事実は、他国のマーケットに比べると驚異的とも言えます。
しかもそのほとんどが「東京」と言う一つの都市で生産されている事は、日本と言うより東京は世界の中でも非常に大きいマーケットと言う風に思います。そのお陰で、東京にはこういった業界で"食える"人間の数は多いと思う。
例えば友人のNYでURECCOイタリア人フォトグラファーと以前話した事あるのですが、日本から見たら、「イタリアのファッションフォトグラファーは素敵な雑誌が沢山あって、良い仕事を一杯していて、世界でも羨ましい街じゃないの?」なんて思うかもしれませんが、現実は食えるフォトグラファーなんてほとんどおらず、いても60代の大御所であったりします。
若いフォトグラファーには絶望的なマーケットとも言える。なので彼はNYに渡り、NYという巨大なマーケットであったから今の状況に持ってこれた。「今もイタリアにいたらと思うとぞっとする」と。
アジアパシフィック向けの企画に日本は入っていない
私も中国、香港で仕事をした際に知ったのですが、例えば中国、シンガポールで制作される企画はアジアパシフィック全体に向けた企画が多くある。そこに当たり前の様に日本は入っておらず、日本以外のアジア全体に向けた企画がほとんど。
私の実感では韓国も独特で入っていなかったと思うが、最近は韓国のタレントのグローバル化によって入る事も沢山ある様になったと感じます。現に外資系広告代理店の多くはアジアヘッドクオーターを、日本ではなくシンガポールや中国に置いている。
「日本」と「日本以外」
日本に住む日本人からの視点で言えばこの<「日本」と「日本以外」>と言う考え方がとてもシンプルで的を得ていると思います。
日本の特異性や独特さは何もネガティブな事ではなく、たまたま大きなマーケットに成長した日本の中でメインストリームとして受け入れられ、それが結果として日本の外から見たら独特になった、と言うだけの話。
ただ、これは日本の独特さを世界にそのまま受け入れよ。といってもそうはいかない場合が多い。清水氏の「海外の感覚を理解した上で仕事すれば、もっと世界の人々に伝わるものをつくれるのではないか」と言う言葉に、その答えかヒントがあると思います。
私は思うのですが"日本で生まれ日本で育ち、日本の仕事を出来ている"というのは、それだけで大変幸福でラッキーな事です。
海外を知らない事は何もネガティブな事ではなく、知らずにいても十分やって行けたマーケットが日本にはあった、というだけ。
ただ、もしも海外の国に出て、その国でも仕事がしたい! と感じた時に絶対知っておくべきなのは、世界に置ける日本という国の状況。その上でのアプローチや考え方を持っていれば"ちょっと"違います。同時に日本の外に出て始めてその国に絶望する事も沢山ある。その時始めて(やっぱ、日本はええ国やわ~。)なんて気づく時もありますしね。
しかし、日本の冬は寒い! 気温で言うとNYの方が断然寒いのですが、体感で言うと日本の方が寒いのでは? と思います。建物内にセントラルヒーティングがあるNYは真冬でも室内では半袖。時には暑すぎて外は大吹雪でも窓を開ける事もある程。
寒いのは目的地迄の移動時間のみなのですが、日本は室内も寒く外も寒い。寒いと思う時間が断然日本の方が長いのです。
結果、先月の電気代みて家の中でひっくり返りました。
ブルックリンのアパートの近所の高速道路の下にて。
どれほど寒かろうが、彼らはやって来て練習しています。
Munetaka Tokuyama - Photographer
大阪出身NY在住。
現在アメリカ、ヨーロッパ、日本、香港のレップと契約し国問わずワールドワイドに広告、雑誌中心に活動中。アメリカにて受賞歴多数。Clients_NIKE,REEBOK,CANON
etc.躍動感ある写真では多分世界中で誰にも負けませんし負けてません。
WEB : munetakatokuyama.com
BLOG: munetakatokuyama.blogspot.com
TWITTER: twitter.com/#!/munetakanyc
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