- Photographer
Munetaka Tokuyama
- 2016.01.13
あけましておめでとうございます。本年も何度更新出来るか解りませんが宜しくお願いいたします。
昨年はとても意味のある年でした。帰国し早くも3年経って、やっと日本に着地した実感がする。大まかに何があっただろう?
東京で考えもしていなかった個展をした。
http://old.shooting-mag.jp/news/exhibition/00997.html
https://imaonline.jp/library/exhibitions/01/
NIKEのアジアグローバルの仕事がCannes LionsでGold3つもらった。
NIKEのアジアグローバルの仕事がPX3 ParisでGoldもらった。
http://www.px3.fr/winners/zoom2.php?eid=1-53672-15&uid=3238055&count=1&cat=Advertising
コマフォトに特集された。
http://www.genkosha.co.jp/cp/backnumber/2360.html
大阪で個展をした。
https://imaonline.jp/library/exhibitions/munetaka-tokuyama-01/
https://imaonline.jp/library/exhibitions/tokuyama-scale-01.5/
Yahoo! NEWSに自分の名前が載った。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151029-00010001-wedge-cul
APA AWARDSで優秀賞もらった。
http://apa-japan.com/news/2015_11.html
NIKEの目標が叶った後に目標にしていた撮影をした。
一番撮影したかった俳優を撮った。
世界チャンピオンを撮った。
愚息の為に庭のある家を買ったw。
そのほかにも多くの素敵な撮影に恵まれ出会いや再会も沢山ありました。多くの人にお世話になって日々感謝しかない。思っても見ない事や望んでもいなかった事も沢山経験し、結果「やってよかったな」と思う事ばかりでした。
さて、このような職業していると人から"感性"が大事、"こだわり"が大事、"アーティスティック"な思考が必要なんだと、言われたり思われがちですが、個人的考えでいうとそれらも大事だと思いますがもっと大事な事がある。それはやる事やってそれらを"発信"する事です。
しかし、この"発信"という事が日本人はとても不得手。自らを自らが発信する事をかっこわるい、美しくない、恥ずかしい。と思っているように感じる。その割には「口コミでなら広がっていってほしい」との欲は、人一倍大きいように思う。
日本のクリエイターには自らが発信しない事がなんだかクールな事のような、ふわっとした雰囲気がある様に感じる。それは一体なんなのか? 出過ぎず慎ましくという姿勢か、侘び寂びの心か、禅の教えか?
自らが言うのではなく、他者に自分の事を良い様に他者に伝えてほしい。見てほしいのに自分では言わない。好きだとは言わずに好きになってくれるのを待つ。その考えって逆に回りくどく自信過剰で欲深いのでは? と感じます。
たまに会うのですが、(僕(私)は営業した事が無い。)と少しカッコいい事の様に言う人に遭遇します。
そのとき、私は心の底から、エ? それってどうなの? カッコいいの? すごい事なの? 世界中で自分から一緒に仕事したい人は存在しないの? 素敵な物を作り上げてる人と話したり自分も関わりたいと思わないの? 来てる仕事だけやって満足してるの? それってクリエーターとして致命的じゃない? と思うのです。
日本以外でそんな事を言う人を見た事がないし、それがクリエイターとしてあるべき姿とも思わないです。
残念ながら日本的に言うと自らの事例をSNS等で自ら報告するのは、(なんだか仕事のお知らせすみません...)といった申し訳ない感じになります。
アメリカ被れかもしれないですが、何がすみませんか全くわからない。自らが関わり自らが誇りに思う事を権利、許可さえしっかりして報告するのは素晴らしい事なのではないでしょうか?
SNSの時代とよく言われています。その事を本当に理解してるプロのフォトグラファーって多くはないと感じます。今の時代、所属事務所のWebサイトがあればまだましですが、フリーランスで個人のWebサイトを持たない人は本当に危険だ。
例えばinstagramで多くのフォロワーを獲得しているアマチュア(もうそういう言葉も当てはまらないかもしれない)や写真なんて全く関係ない人、10代の若者よりも発進力を持っていない。
これから沢山instagramから生まれたフォトグラファーが出現するでしょう。その新しい形のフォトグラファーが出てきて(あんなのフォトグラファーとはいえねえ。)なんて小言を言った日にゃ終わりです。それは完全に時代に置いていかれた瞬間でしょう。
なにをもってフォトグラファーというのでしょうか? 紙が好きとかそういう話とは別次元です。紙が好きなのは当たり前。紙もWebも大事なんです。
世界を見渡すとピーター・リンドバーグ、マリオ・テスティーノ、テリー・リチャードソン等、沢山のトップランナーですら普通の人以上にSNS等を使い自らを発信している。
良い雑誌で写真載せれば良いオファーが来る。とよく言う人がいます。今迄はそうだったかもしれない。でも雑誌がなくなっていく時代それだけが方法ではない。今は自分の写真を多くの人々にダイレクトで見せる方法論が沢山ある。私はNY時代から雑誌で不特定多数のチャンス伺う手法ではなくダイレクトで自分が好きなクリエイターやブランドとつながり沢山の素敵な仕事に恵まれました。これからは良い雑誌にのせる。ではなく、自らが良いメディアになるべきではないでしょうか?
そしてそれはSNS時代にもっと容易くできる。国や職種関係なく。
思うのは出会って親しくなった尊敬するクリエイター達は、人としても大好きですがやっぱりその人の作る物が好きで親しくなったのが始まりです。だから沢山発信してどんな事やってるか教えてほしいし感動させてほしい。といつも思います。
発信する。それは得手不得手の問題ではない。嘘をつく事でもない。事実を事実として発信する。それ以上でもそれ以下でもないのです。今の時代必要な事です。天才でも天に才を示さなければ気づかれない。
時代は常に動き、常に必要とする物や事もかわっていきます。世の中に並走、先行し実行、拡張、成長、変化を常に意識して、目の前に前例がなくても突き進む。そんな事が写真の世界でも大事なのでは? と思っています。
きっとそれは違うんじゃないか? と思う人もいると思いますし、それはそれで正解かもしれない。しかし私は違う。広告とは広く告げる。と書きます。多くの人に発信する広告を制作するこの職がとても好きです。それに関わる人間が発信する事に対して、消極的ではどうなんだろう? そんな事を年末ジャンボ宝くじの大量のはずれ券を握りしめながら思うお正月でした。
今年もできるだけ沢山発信を意識して日本でも海外でもボッコボコにされながらも少しでも前進する様に頑張ります。このコラムも思えば発信の一つなのかもしれませんね。
良い年にしましょう!
年末は大阪の地元で平均年齢70以上のじいちゃんに混じり夜警に参加しました。年末くらいは地域に参加しましょう。
年末はNYでアメリカの雑誌用にある競技の世界チャンピオン撮影していました。
年末は大分の地獄巡りのワニに挨拶しにいってきました。
年末はワニに会った後、英国王室巻き込み国際的問題になったシャーロットちゃんと言う小猿に会いにいきましたがどの子がシャーロットか解りませんでした。
Munetaka Tokuyama - Photographer
大阪出身NY在住。
現在アメリカ、ヨーロッパ、日本、香港のレップと契約し国問わずワールドワイドに広告、雑誌中心に活動中。アメリカにて受賞歴多数。Clients_NIKE,REEBOK,CANON
etc.躍動感ある写真では多分世界中で誰にも負けませんし負けてません。
WEB : munetakatokuyama.com
BLOG: munetakatokuyama.blogspot.com
TWITTER: twitter.com/#!/munetakanyc
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