ジュリア・ロバーツのLANCOM画像処理騒動
August 12, 2011
ジュリア・ロバーツがモデルを務める化粧品の広告が、イギリスの国会議員から「修正されていて非現実的」との指摘を受け、同国の広告基準局(ASA)から雑誌掲載を禁じられたこの問題。
これは日本の広告、雑誌業界にも共通する課題。
広告はもちろん、今やちょっとしたリーフレットもエディトリアルの小さなカットも、人肌に関しては、はほぼ100%レタッチされている。
人々はそれを当たり前のように受け止め、広告制作者や編集者、モデルやタレントなどの当事者やその事務所も、肌をツルツルにしたり、体のラインを細くするのが当然と言う意識になっている。
みなさんどう思いますか?
程度問題ではあるが、ただ最近の広告や雑誌は少しやり過ぎではないかと思う。
ヘアメイクをするように、デジタルレタッチをするのは悪いとは思わない。ただその人らしさまでレタッチで加工・演出していくのは度が過ぎる。アゴをレタッチで削るとか...。
人が年齢を重ねていく上で、自然にできたしわは、それ自体美しいものではないのか。リフトアップして、ツルツルにして神聖化していくと、返って痛々しくなってしまわないのか。
どこまでが適切で、どこからがやり過ぎなのか、それに答えはない。これは制作関係者だけではなく、見る側も含めて、美しさの本質について考え、意識していかないと中々変わっていかない難しい問題だと思う。
このままいくと、ほんとに全てCG(バーチャルキャラクター)になっちゃうかもよ。そうするとタレントもフォトグラファーもヘアメイクも仕事がなくなる(危)。
EDITOR PROFILE
Web Magazine「SHOOTING」編集長。株式会社ツナガリ代表。もと月刊「COMMERCIAL PHOTO」編集長。 Editor、Producer、Photo Director。 フォトグラファー、ヘアメイクのマネージメントもしています。
twitter/SHOOTING_MAG
http://www.facebook.com/SHOOTINGMAGAZIN
http://www.tsunagari.co.jp/