プリントは見ないとわからない。
May 20, 2014
今週、伺った展覧会、渡邉肇「『人間浄瑠璃』写真展 第一回文楽至宝尽(ぶんらくしほうづくし)の段」、瀧本幹也写真展「GRAIN OF LIGHT」。
「『人間浄瑠璃』写真展は、文楽の舞台裏を中心に撮影されたドキュメンタリー。「人形浄瑠璃」の歴史や演者の方々の知識がなくてお恥ずかしい限りだが、それでも写真から気迫が伝わってくる。稽古の時、本番前後の緊張感...は、まさしく人間浄瑠璃。
プリントの光沢感から、「フィルム撮影+印画紙」だと思っていたら、デジタルカメラ(ニコンD3S)で撮影されているそう。
やはり舞台や暗い照明の中では、フィルムの感度では厳しいとのこと。
ペーパーは、マジックリーの「シルバーラグ」というタイプ。表面のエンボス感、光沢感がバライタ印画紙にそっくり。銀塩プリントと間違える人は多いと思う。
渡邉肇さん。
会場のESPACE BIBLIO(御茶の水)。カフェも併設されている。
瀧本幹也写真展「GRAIN OF LIGHT」。
「SHOOTING」で紹介した際には、写真(画像)データから、キラキラ波の反射が眩しい光沢系のプリントを想像していたけれど、実際のプリントは、ディープマット(たぶんフジカラー)でした。
プリントを見た瞬間、白波よりも紺碧のグラデーションに眼が奪われる。暗い青、さらに暗い青。その色の変化で、急に水深が深くなっている様子が伝わり、ちょっと怖いくらい。
ペーパーの選び方一つで、印象がすごく変わる。
Webサイトで展覧会情報を発信してはいるけれど、それはきっかけの一つ。オリジナルプリントを見ることで、色々な発見があるので、やはり「プリントは生で見る」に限る。
できるだけそういう時間を作って、会場に足を運びたいと思う。
会場:MA2 Gallery
渡邉肇「『人間浄瑠璃』写真展
http://old.shooting-mag.jp/news/exhibition/00718.html
瀧本幹也写真展「GRAIN OF LIGHT」
http://old.shooting-mag.jp/news/exhibition/00716.html
EDITOR PROFILE
Web Magazine「SHOOTING」編集長。株式会社ツナガリ代表。もと月刊「COMMERCIAL PHOTO」編集長。 Editor、Producer、Photo Director。 フォトグラファー、ヘアメイクのマネージメントもしています。
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