JPS(日本写真家協会)・創立65周年記念写真展『日本の海岸線をゆく-日本人と海の文化』を観た。
65周年事業の核となる今回の写真展は、日本の海岸線を手がかりに、日本の「今」を見つめ直してみようというもの。

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会場は、東京芸術劇場内ギャラリー1とギャラリー2。
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JPS展というと、キレイな風景写真が並ぶイメージがあったが、地域ごとに分けられた日本の海岸線に沿い、その地域の文化や産業から、そこで暮らす人々の表情、歴史や民俗が写し撮られていた。

いやいや、これはすごい!
JPSの総力を結集した写真展じゃないですか。

東京展が開催されたのは、3月1日〜3月13日。ちょうど3.11震災から5年の時期と重なり、震災への想いと島国日本の姿を再認識するよい機会だったと思う。

出展作家も早々たるメンバーが並び、世間的にもっと話題になってもよいなと感じた。

印象に残った作品を2つ紹介する。
(作品に近づいての撮影は不可なので引きのカットから少しトリミングしています)

一つは、1968年に熊切圭介さんが撮影された「敦賀原子力発電所建設工事」の写真。

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先日、大津地方裁判所による「高浜原発、運転差し止め仮処分」が決定されたが、敦賀原発もその近く。

国内で2番目の商業用原発として1966年に着工され、その建設途中の工事現場を撮影されている。
大型クレーンに掲げられた「安全第一」のスローガンが、今だから無性に気になる。


清水哲朗さんの作品「明けない夜はない」。

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2014年に宮城県・石巻の漁港で撮影されたこの写真。
多くの漁船でにぎわっているように見えたが、実際は他の港の復興が進んでおらず、ここに停泊している漁船もあるという。

島国日本は、海と共存して生活しているわけだが、やはり震災関連に目がいってしまう。

東京展は終了してしまったが、これから横浜、京都を巡回する予定なので、都合のつく方は、是非ご覧下さい。

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会場にいらした熊切大輔さんと。熊切さんの作品は、急激に姿を消しつつある銭湯の写真。

 
特設サイト(開催スケジュール)
http://www.jps.gr.jp/65/index.html

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