「SNSで展覧会の作品を全部見せする行為」について
September 18, 2016
最近、とても気になっていることがあります。
展覧会のオープニングや早い段階で、作品をばしばしスマホで撮影し、
「〇〇さんの個展にきました!」 「○○さんのオープニングです!」的なツイートと一緒に、
展覧会の作品をたくさんアップする人が増えています。
はっきり言いますが、これはよくありません。
我々のようなメディアには、たくさんのプレス写真が送られてきますが、掲載するときはそこから選んでいます。
もちろんSNSにアップしたからといって、プリントのクオリティや質感が伝わるわけではありません。しかし自分が展覧会を見に行く前に、ほとんどの絵柄が分かってしまうのは「サプライズ」がありません。
DMもSNSにあげるのも、「展覧会に来てくださいね」というメッセージであって、ネットで完結したいのであれば、作家が全部あげているでしょう。
「知り合いだから」「友達限定公開だから」と言っても、そこには共通の友人や関係者が多くいて、先に作品(絵柄)を見てしまう、見せられてしまう、ことになります。
写真をたくさんアップしてる方に悪気はないんです。
作家も知り合いなので、好意で投稿してくれている方に「削除してくれ」とまでは言えないでしょう。でも「まいったな。」と思われている方も、少なからずいると思います。
SNSもメディアなんです。それを意識してほしいです。
自分が会場でその作品を見て、様々な感情が芽生えたように、まだ会場に足を運べていない人のためにも、「SNSで全部見せ」と言う行為は控えて欲しいなと思います。
EDITOR PROFILE
Web Magazine「SHOOTING」編集長。株式会社ツナガリ代表。もと月刊「COMMERCIAL PHOTO」編集長。 Editor、Producer、Photo Director。 フォトグラファー、ヘアメイクのマネージメントもしています。
twitter/SHOOTING_MAG
http://www.facebook.com/SHOOTINGMAGAZIN
http://www.tsunagari.co.jp/