日なたを求めて目が泳ぐ、カメラ片手に体も泳ぐ。
少し早足でいつもの道を歩きながら、風のない陽だまりに色めきを拾いながら歩く。


小一時間、何でもない空き地を歩くと、体も温まり見えてくるものがある。
トタンからの鉄棒でさえ、陽だまりで柔らかく見えてくるから不思議だ。

 

光と影が矢印を作り視線をその先に放つ。
フッと曇り面食らう。
しばらくして日差し矢印が現れて目線の行き先が決まる。
サッとまた歩き始める。

 

ときに枝にときに壁に、その姿を変えてカメラを通し光景として現れる。
ときに茫洋と、気まぐれにシャープに。

 

その影の柔らさ、色の柔らかさに、彩りの季節が直ぐそこまで来ている! と意味もなく早足で光の作る形や彩りを楽しみながら、パズルの欠片を探すような毎日が続く。
足元の傍らに、頭上にある光を拾いながら。