早いもので7月も半分を過ぎ、今年はあちこち行くことも多く、その一つに金沢行きがありました。新幹線開通が嬉しく、穏やかな街並みが昨年訪れた時よりも数段身近に感じることができ、美術館にあたる光が美しく写真に残しました。出かける度、自分なりの光を残せればと思うのです。

 

この頃、日本を離れることもしばしばですが、今年4月より多摩美術大学にて非常勤講師の依頼を受け、週一で学生達との時間を持っています。バンタンで5年ほど教鞭をとりましたが10年ぶりです。
勿論写真の授業の担当な訳ですが、これがまた新鮮に写真に向き合うきっかけとなり、授業が終わると完全に燃え尽きてしまいます。

図書館通いも様になってまいりました。ありがたい新鮮な体験です。そんな訳で毎週水曜日は上野毛の校舎で熱弁? をふるっていますから、生活のリズムができ副産物的にありがたくも思っています。毎回生徒とのコミニュケーションの中で、それがスタジオでの実習や講評だったりする訳ですが、各々の写真像を持ってもらえたらと奮闘しています。

課題の一部にセルフポートレイトがあるのですが、肉眼で見ることのできないものの一つに自らの顔というものがあります。カメラを通じて外側しか映らない写真を持ち、いかに今の自分を表現するかに苦戦? したりしてもらっています。授業後に写真の面白さをグイグイと実感し始めた生徒の声を聞くと、声をからしつつ講義してと良かったと思ったりする訳です。。


実習の風景、さすが50名ほどのスタジオは喧々諤々、大笑いありと写真を体感してまずは写真の世界にようこそです。カメラの使用法も伝授します。


撮れば、当然講評を! なるほど自分はそうだったのかと気づいてもらえるよう、どうして撮ったの? なに感じたの? 本当なの? と問い詰めながら進めていきます。
なるほど! と気づいてくれた時、話ながら思わぬことに気づいたりと、充実の時間であり写真からその人の何かをすくい取る緊張の時間でもあります。
写真の仕上がりよりは、まずは写真の効能や楽しさを感じて欲しいのです。

そんなこんなで日々を過ごしていますが、これから本格的な夏に入り、日差しが強く今までにはない生命の豊さを感じる季節。いいものが残せればと日々汗だくで、1日の終わりに飲む仲間との一杯が本当に旨い。