松岡幸宏写真展「fractal -About an architecture & particle of light.」が、tokyo arts galleryで開催されている。

紹介文
松岡がファインダーから覗く世界は、彼の懐古の世界である。それは彼の⻘春時代の記憶か、それとも幼年期の記憶なのであろうか。曖昧に移ろいでいく無機質な建造物の像たちは紙に滲むように焼きつき、作家⾃⾝の原⾵景を思い起こしたような世界となって表れている。
ジュエリーデザイナーでもある彼の作品は、⻑く使い込まれた銀のアクセサリーが、持ち主の⼿を離れ、鈍く光りながら佇んでいるような印象を受けた。彼にとって写真を撮るということは、⻑年⾝につけてきた思い出たちを⼀つ⼀つ取り外していく作業なのかもしれない。

松岡幸宏
1979年⽣まれ。
2013年ハンドメイドとプロダクトを融合させたジュエリーブランド「Laboratorium」設⽴。
同年フォトグラファーとしても活動開始。
2014年リトルプレスにて写真集「aether（エーテル）」出版。
2015年リトルプレスにて写真集「estrangement」出版。
2016年tokyoarts gallery にて個展「aether, estrangement」開催。
2016年リトルプレスにて写真集「fractal」出版。

⾃⾝のフィルターにとどまった建造物や植物、アンティークなどをモチーフに、それぞれに感じた時間と光を表現するため、⾚外線撮影やコラージュ、デジタル、フィルム、ポラロイドなどあらゆる⼿法を取り⼊れて作品を制作している。