菅野ぱんだ写真展「Planet Fukushima」が、新宿ニコンサロンで開催される。

実家である福島を撮影し続けている菅野さんの作品展。
震災、原発事故から今までの時間を、遠景、中景、近景という三つの視点で切り取っている。

ステートメント
Planet Fukushima (プラネット フクシマ)
実家である福島を撮りはじめて以来、私の視界には遠景、中景、近景という三つの層が形成されるようになる。それは三つの違う次元といってもいいかもしれない。たとえば近景に人間がいて遠景に風景があり、かつてそれらは同じ空間に一緒くたに存在していたはずなのに、あの事故をきっかけに今では放射能という異物によって遮られてしまっている。そしてその目に見えない中景はこの先もずっと私たちと風景の間に居座りつづける。そんな分断された空間を意識するかたわら、六年の歳月を経て最近あらたに気づいたことは、それは人によって時間の感覚が違うということである。速かったり遅かったり、長かったり短かったり、切れ切れだったり、あるいは一挙に溯行して震災以前に戻っていたり...。時の流れが違うということは、あの震災の意味も人それぞれだということであり、むろんそれは福島以外のどの地域の人々にとっても時の概念、そして震災に対する思いは個々に異なるものだろう。ただ現在の福島という空間における目に見えない中景(異物)の存在が、そこに暮らす人々の時の感覚に特別な影響をもたらしている気がしてならない。
 

展示会風景


 

ギャラリー名
新宿ニコンサロン
住所
東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階
開館時間
10:30~18:30
アクセス
新宿駅A17出口(JR、京王線、小田急線、東京メトロ丸ノ内線、都営地下鉄新宿線)徒歩3分
都庁前駅N5出口(都営地下鉄大江戸線)徒歩5分
新宿西口駅D4出口(都営地下鉄大江戸線)徒歩6分
西武新宿駅(西武新宿線)徒歩7分